前回に引き続き事例を紹介。

(2)  IoT関連のM&A

事例(2)IoT関連のM&A概要

事例(2)IoT関連のM&A概要

シャープビジネスコンピュータソフトウェア(以下SBC)はシャープの孫会社で、スマートフォンやデジタル複合機向けの組み込みソフトウェア開発を行う企業である。一方エヌ・ティ・ティ・データ(以下NTTデータ)はNTT系列の日本最大手のSIer(プライムベンダー)である。 本案件のポイントは日本最大手のSIerであるNTTデータがIOTへの布石として国内の組込系開発企業を譲受けた点である。NTTデータは元々M&Aに積極的であるが、近年はその大半が海外企業の買収であり、一部資本出資を除いたM&Aは約3年半ぶりである。また、これまでは上流工程を担うITコンサル企業やシステム開発企業の譲受けが中心であったが、今回初めてIOT関連企業をM&Aによって譲り受けた。

過去3年間のNTTデータのM&A一覧(出所:レコフデータベース)

過去3年間のNTTデータのM&A一覧(出所:レコフデータベース)

NTTデータはこのM&Aによって、自動車におけるインフォテインメント領域やスマートファクトリー等のIoT領域における事業のさらなる拡大を目指している。また、発表したプレスリリースの中で、IOTマーケットの拡大に伴いグループ全体で2018年度には組込ソフトウエア技術者2,000人体制を構築すると明確に謳っていることも見逃せない。 今後もNTTデータは、国内の組込系開発等のIOT関連企業とのM&Aを積極的に検討して行くだろう。

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AUTHOR PROFILE

業界再編部長 副部長
IT・ソフトウエア業界責任者

瀬谷 祐介

大手金融機関を経て、日本M&Aセンターに入社。新設された業界再編部において調剤薬局並びにIT業界のM&Aアドバイザーとして50件以上のM&A成約実績がある。現在は、IT業界のM&A責任者として、数多くの友好的なM&A、事業承継を実現している。